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未来メモリー

未来の自分に誇るメモリー

私が大学生の頃から黒いリクルートスーツが常識になった

就活シーズン真っ盛り。街のあちこちに就活中らしき若者を見かけるこの時期になると、花粉症に悩まされながら就活してた頃を思い出す。

十数年前に就活をした私。

就職氷河期ど真ん中だった大学の先輩たちがとても辛そうに就活をしていたのを見ていたので、就活=しんどいもの、という覚悟は出来ていた。

でも、私が大学一年生当時の四年生の先輩は、今ほどに皆が皆、真っ黒のスーツと真っ白のシャツは着ていなかったような記憶がある。グレーやストライプのスーツに、薄いピンクや水色のシャツ。悪目立ちしない範囲でささやかなスーツおしゃれをする先輩たちは、当時の私から見て大変そうながらも何だか格好よかった。

ところが月日が経ち、自分が就活する番になり、いざスーツや靴やシャツを買いそろえようと思ったら、いつの間にか「リクルートスーツは黒、シャツは白、鞄も靴も黒」が世間の常識になっていた。

就職後も使えるようなちょっとおしゃれなスーツやシャツを買おうと密かに楽しみにしていたのに、すごくガッカリしたのをよく覚えている。思い起こしてみれば、間近に卒業を控えた自分の一学年上の先輩は黒スーツと白シャツしか着ていなかった。

しかしそんな同調圧力なんてものともせず、自分の気に入ったこだわりのスーツとシャツで就活した私。

…なんて訳にはいかず、あっさり同調圧力に屈して何も心がときめかない無難な黒スーツと白シャツで就活をしたのだった。

第21回 リクルートスーツに物申す | 銀座 高橋洋服店-注文洋服店オーダーメイドスーツ

この、予想外の同調圧力とそれにあっさり負けた自分という記憶は強く心に残っている。今改めて調べてみたら上記リンクの記事の通り、やはり私が大学生の間に「リクルートスーツは黒、シャツは白」というのが一般常識となったようだ。

何の思い入れもなく買った黒スーツと白シャツは、就活が終わったら見るのも嫌で、速攻でヤフオクで売った。結構な値段で売れた。

そんな訳で、着たくもないだろうしこの時期しか使えないであろう真っ黒なリクルートスーツと真っ白なシャツを着ている就活生を見ると、頑張れと思うと同時に、この馬鹿げた慣習に対して未だに苦々しい気持ちになる。就活生が服装で程よく個性を出すくらい肩の力の抜けた社会になればもう少し世の中良くなるんじゃないかと思う。そして当時に程よく個性を出す勇気すら持てなかったくだらない私が、そんなことを考えるのもおこがましいのだろうなとも思う。